湯村温泉旅館協同組合、「信玄の湯 湯村温泉」へ 観光客誘致に向け名称変更


あいさつする笹本健次理事長

 湯村温泉旅館協同組合(甲府市)は17日、常磐ホテル(同)で会見を開き、「湯村温泉」を「信玄の湯 湯村温泉」へ改名すると発表した。改名に合わせ、温泉水を利用した新商品、新名称のスタンプを発表。新名称を普及させ、積極的な観光客の誘致を図る。

 甲府市の湯村温泉は、1200年前に弘法大師によって開湯され、戦国武将、武田信玄が湯治に訪れるなど、長い歴史を持つ。かつて太宰治や松本清張、井伏鱒二などの文豪が同温泉を訪れたことでも知られている。武田信玄生誕500年の節目を迎えた今年、信玄の湯 湯村温泉へと改名し、同温泉地の魅力と歴史を発信していく。

 同組合の笹本健次理事長(常磐ホテル社長)は「来歴をたどれば、甲府市にとって湯村温泉がいかに大切な文化遺産で、観光資源であるかをご理解いただけると思う。温泉がある県庁所在地は全国的にも少ない。その一つである松山市の道後温泉の街並みを見るにつけ、湯村温泉の再開発を行い、宿泊者が浴衣姿でそぞろ歩きのできる温泉街を復活させたいとの思いが募った」と述べ、今回の命名事業を同温泉の復活へとつなげたいとの考えを表明した。同組合は魅力あふれる温泉街を作り上げるための計画を進め、年間30万人の宿泊客の誘致を目指す方針を示した。

 改名に合わせ、新商品、新名称のスタンプを発表。「湖衣姫ミスト」は信玄の湯 湯村温泉の温泉水を使った化粧水。名称は武田信玄の側室、湖衣姫に由来。肌に優しい弱アルカリ性の同温泉を生かした無香料、無着色の天然の化粧水だ。1本1320円(税込み)。

 「水晶水菓子」は、甲府市が宝飾品の生産が盛んなことにちなんで作成した水菓子。同会見では洋風、和風の2種類が用意され、洋風タイプは地元の名産品、ぶどうのソースを合わせ、山梨をイメージした一品となっている。風味に加え、水晶をモチーフにした見た目も楽しめる。組合加盟各旅館が夕食デザートで提供する。

 スタンプは兜をかぶった武田信玄をモチーフに、「信玄の湯 湯村温泉」の文字、中央には武田菱をあしらったデザイン。組合加盟各旅館と組合事務局で押印できる。

あいさつする笹本健次理事長

湖衣姫ミスト

水晶水菓子

新名称のスタンプ

 
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