源泉湯の保全と提供をすすめる旅館経営者らが作る「源泉湯宿を守る会」(平野富雄会長、52正会員)は14日、東京都新宿区の新宿ワシントンホテルで09年度の総会を開いた。同会の基準を満たした浴槽に「認定浴槽」の表示を掲げることを同会の活動として新たに定めた。個別表示により、一般消費者により分かりやすく会の取り組みをアピールしていきたい考えだ。
総会では平野会長が「会の活動が利用者の役に立っているのか常に考えながら5年間活動してきた。10年、15年と続けていくことで、世界の温泉における1つの価値基準を示すことができるようになれば」とあいさつし、粘り強い活動の重要性を説いた。
今年度から新たに、同会の基準を満たした浴槽が分かるよう、「源泉100%かけ流し 認定浴槽」との表示を浴槽に掲げることとなる。
同会では源泉掛け流しにしている浴槽の体積やその浴槽に注がれる温泉の量などを入会の認定基準に盛り込んでおり、基準を満たした浴槽を個別に示すことで、温泉の適正な利用を訴える同会の活動を消費者に広める考えだ。 総会ではこのほか、今年3月に環境省が各都道府県に通知した「温泉資源の保護に関するガイドライン」を題材とした平野会長のセミナーを行った。会員らは平野会長の解説のもとガイドラインを読み解きながら、温泉行政の現状と課題などについて考えを深めた。
また昨年度入会した阿蘇ホテル一番館(熊本県阿蘇市)の和田久美子常務に、平野会長が会員認定証を手渡し、入会を歓迎した。