源泉湯の保全と提供をすすめる旅館経営者らが作る「源泉湯宿を守る会」(平野富雄会長、48正会員)は16日、東京都新宿区の新宿ワシントンホテルで08年度の総会を開き、ホームページ(HP)での会員宿の温泉分析表紹介などを進める今年度の事業計画をまとめた。会員宿の拡大と併せ、広く世間一般への会の周知を図る。
総会の冒頭あいさつした平野会長は、「厳しい条件のもと、4年間しっかりとした活動を行ってきたことは会の誇りであると共に自信だ」と会員の活動を評価した上でさらなる奮起を促した。
今年度は新たに、平野会長が本紙に連載中のコラム「源泉湯宿−源泉の湯と温泉文化の守り主」の内容をHPに掲載することで、各旅館の概要や会オリジナルの温泉分析表をWEBで手軽に見れるようにする。情報公開を進めることで、会の活動を多くの人に知ってもらうのが狙い。同会のHPは昨年10昨年に開設。会員宿の所在地や会の理念、会則などを掲載している。このほか今年2月に初めて開催した、一般消費者を交えての源泉見学会などのイベントも積極的に企画、実施する。
また役員改選も実施。小瀬武夫副会長(岐阜県・福地温泉、湯元長座)に代わり林英一理事(岐阜県・新穂高温泉、槍見館)が副会長に就任。小瀬氏は理事となったほか、坂下修二氏(岐阜県・福地温泉、山里のいおり草円)が新たに理事に就いた。蒸気造成泉は正会員として認定しないことや、会員としての義務を果たさないために退会勧告を受けた場合には除名とすることを会則に盛り込むことも確認した。
総会では毎回実施している平野会長の講演に代わり会員宿の活動報告などの座談会を実施、盛んな意見交流を行った。
平野会長(中央)を囲んでの座談会