源泉の適正利用を実践する旅館ホテルなどでつくる「源泉湯宿を守る会」(平野富雄会長、50会員)は9、10の両日、栃木県・奥湯西川温泉の「上屋敷 平の高房」(山城晃一専務)で今年度初めての源泉見学会を開いた。会員ら約20人が参加。参加者らは、源泉所有者自らが定期的に温泉成分をチェックし源泉の状況を把握することの重要性を学んだ。
平野会長は講演で、水位が低下した場合だけでなく、水位はそのままでも成分総計が減少したり水温が下がったりする場合も1つの枯渇現象と解説。温泉成分や温度などの定期的な計測と結果の比較、分析をすることで、温泉の枯渇の兆しなども分かるとして、定期的な調査の重要性を説いた。
また講演では、会場となった平の高房の源泉について、91年と01年の調査結果を比較。源泉温度の上昇や成分の加減など、調査結果を比較する際の実践的な見方について解説した。
このほか参加者は平の高房の源泉やポンプ設備を見学。源泉の管理方法などについて、山城専務らと意見交換を行った。
同会は04年に発足。毎年2回ほど、会員や一般参加者による源泉見学会を開き、源泉管理についての知識や情報の共有を図っている。
会員ら約20人が参加=上屋敷平の高房で