現状判断DI、2ヵ月ぶりに低下 内閣府景気ウォッチャー調査3月分


 内閣府はこのほど、景気ウォッチャー調査の3月分を公表した。同月の現状判断DI(季節調整値)は前月比2.7ポイント減の44.8と、2カ月ぶりに低下した。家計動向関連、企業動向関連、雇用関連の全てのDIが低下した。2~3カ月先の景気の先行きDI(同)も前月から低下した。

 調査は地域の景気の動きを観察できる人々に、景気の現状や先行きについて「良くなっている」「やや良くなっている」「変わらない」「やや悪くなっている」「悪くなっている」の5段階で判断してもらい、結果を数値化したもの。

 景気の現状判断DIは、家計動向関連が44.2、企業動向関連が44.9、雇用関連が48.4と、前月から2.9ポイント、2.0ポイント、2.3ポイントそれぞれ低下した。家計動向関連では小売関連、飲食関連、サービス関連、住宅関連の全てが低下。企業動向関連では製造業、非製造業ともに低下した。

 景気の先行きDIは家計動向関連が上昇。企業動向関連と雇用関連が低下した。

 現状判断DIを12の地域別に見ると、沖縄のみが上昇。ほかの11地域が低下した。先行き判断DIは上昇、低下が6地域ずつ。沖縄が9.0ポイント増と上昇幅が最も大きかった。

 景気判断で主な回答は次の通り。

 「3月の宿泊部門の売り上げは急激に悪化している。来客数も客単価も悪い。レストラン部門の売り上げも悪い。宴会部門の売り上げだけが前年並みに推移している」(現状、やや悪、北陸、都市型ホテル)。

 「外国人客の増加に反比例するように、日本人客が減少傾向にある」(現状、やや悪、近畿、テーマパーク)。

 「当初、ゴールデンウイークで高額な旅行に申し込みをしていた人が、若干安いプランに移行している傾向がある」(現状、やや悪、四国、旅行代理店)。

 「前年よりも客室稼働率が低下している。沖縄全体としては入域観光客数は伸びているが、そのペース以上に宿泊施設数が伸びて競争が激化している。情報共有しているホテル30社のうち半数は、稼働率が前年よりも下がっている」(現状、やや悪、沖縄、観光型ホテル)。

 「今年は、雪解けが早く個人客が動きやすくなっていること、ゴールデンウイークが10連休になったことから、観光入り込みの増加が期待できる。また、豪華客船の寄港が続くこともプラスである」(先行き、やや良、北海道、観光名所)。

 「4月は来客数も堅調に伸びているので問題はないが、ゴールデンウイーク期間は企業が全く動かないので、売り上げは見込めない。個人客も観光地へ出掛ける方が主で、当社では10連休の特需はなさそうである」(先行き、やや悪、北関東、都市型ホテル)。

 「ゴールデンウイーク後は反動で買い控えがある」(先行き、やや悪、南関東、旅行代理店)。

 「ゴールデンウイーク10連休をはじめ、改元に伴っての各種イベント等があり、客の動きは活発になる」(先行き、やや良、中国、テーマパーク)。

 「現在、10連休の予約について、町内宿泊施設全て満室となっている。問い合わせも3月から多くなり、観光客の来町が期待される」(先行き、良、九州、観光名所)。

 
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