産業観光まちづくり大賞、金賞は北九州産業観光センター


北九州市の工場夜景は貴重な観光資源だ

北九州市の工場夜景は貴重な観光資源だ

 日本観光振興協会はこのほど、第8回「産業観光まちづくり大賞」の受賞団体を発表した。金賞は福岡県北九州市の北九州産業観光センターが受賞した。また、今回から経済産業大臣賞、観光庁長官賞を新設、それぞれ新潟県燕三条市、岩手県雫石町の2団体が選ばれた。表彰式は10月30日、秋田県小坂町で開かれる「全国産業観光フォーラムin秋田・こさか」で行われる。

 23件の応募のなかから審査委員会(委員長、福川伸次・東洋大理事長)で審査し、決めた。

 北九州市は産業観光を市の切り札として位置付けている。例えば、夜の産業観光である工場夜景については、宿泊客増に向けた取り組みの一つとして「日本5大工場夜景」として全国に発信されており、バスやクルージングを活用し、さまざまな夜景を鑑賞するツアーが催行されている。

 審査委員からは、「マイナスのイメージを持たれがちな工場を逆転の発想で観光資源とした」「着地型の産業観光ツアーが地元の旅行会社や船会社などにより催行され、多くの観光客が参加している」などの点が高い評価を得た。

 新設の二つの賞は「地域の産業振興に、また旅行商品造成などにより地域への来訪者拡大にそれぞれ寄与しているかという点を重視して審査した」と日観振。

 経済産業大臣賞は「燕三条 工場の祭典」実行委員会に。燕三条地域は作業工具や刃物関連などを主体とした金属製品のまちとして知られる。

 生産現場を舞台に、畑で朝食や作業体験を楽しむ「燕三条朝カフェ」や「ものづくりの心に出会うまちあるき」などのほか、期間限定だが、管内の50超の企業が生産現場を公開し、ワークショップを行う「工場の祭典」など、一般人を対象としたイベントも開催されている。

 「高い技術品質の商品の製作プロセスを公開し、地域産業の活性化に役立つという産業観光のあるべき姿として展開されている」と審査委員。

 観光庁長官賞を受賞したのが小岩井農場。畜産と林業の生産現場や農場の歴史・文化、自然など、一般開放観光施設のまきば園では紹介しきれない部分を産業観光やエコツアーとして、農場全体を活用した観光プログラム「ガイド付きツアー・小岩井農場物語」を実施している。

 評価のポイントの一つとして、「第6次産業化を創設当時から追求し、積み重ねられた資産を有効に活用している」ことが挙げられた。

 その他、銀賞は小樽産業観光推進協議会(北海道小樽市)、特別賞は小坂町と鶴岡織物工業協働組合(山形県鶴岡市)が受賞した。

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