気象庁は9月21日、草津白根山の白根山(湯釜付近)について、火山活動が静穏時の状態に戻る傾向がみられていることから、噴火警戒レベルを2(火口周辺規制)から1(活火山であることに留意)に引き下げた。これを受け、群馬県は22日、観光ルート「志賀草津道路」(国道292号)の通行規制を解除すると発表した。
白根山の噴火警戒レベルが1になるのは4月22日以来5カ月ぶり。ただ、同庁は湯釜火口からおおむね500メートルの範囲においては、「ごく小規模な火山灰などの噴出に注意する」よう呼び掛けている。
レベル引き上げで292号の殺生河原駐車場(草津町)~万座三差路(嬬恋村)間8.5キロは通行止めとなっていた。今回の引き下げで292号が立ち入り規制エリアから外れたため、県は28日までは午前8時~午後5時のみ、29日から終日通行できるようにした。
1月の本白根山の噴火と292号の通行規制で草津温泉の観光も大きな痛手を被ったが、草津町観光課は「今回のレベル引き下げと292号の開通で客足が戻ってくれることを期待している。紅葉シーズンに間に合って良かった」と胸をなで下ろす。
11月中旬には約10メートルのクリスマスツリーが中心街「湯畑」前の「湯路広場」にお目見えする。冬の集客の目玉の一つだが、観光関係者は「いいタイミングで実施することができる」と話している。