政府は5月25日、新型コロナウイルスに伴う緊急事態宣言を5都道県で解除した。全国で解除されたことを受け、対策の基本的対処方針を改定した。3週間ごとの移行期間を設け、感染状況を評価しながら、外出自粛の要請などを段階的に緩和する。都道府県による観光振興では、県内観光の振興から始め、都道府県をまたぐ県外からの誘客は6月19日以降、徐々に取り組むよう求めた。
安倍晋三首相は25日の対策本部で「緊急事態の解除後も、感染拡大のリスクをゼロにすることはできない。一定の移行期間を設け、感染リスクをコントロールしながら、段階的に社会経済の活動レベルを引き上げていく」と説明した。
基本的対処方針は、都道府県による観光振興について、「まずは県内観光の振興から取り組むこととし(6月18日までの3週間程度を想定)、その状況を踏まえつつ、県外からの人の呼び込みを実施すること(6月19日以降の段階からを想定)」と目安を示した。
政府が経済対策として国内旅行費用を補助する大規模事業「Go ToTravelキャンペーン」は7月下旬に開始するスケジュールを示した。自粛要請などの段階的な緩和の移行期間は7月末に終了予定で、8月からは本格的な国内観光の再開が見込まれる。