神奈川県はこのほど、入込観光客調査の結果(速報)を発表した。2016年(1~12月)の観光客数(延べ人数)は、前年比1・4%減の1億9033万人となった。宿泊客は微増だったが、日帰り客が微減となった。地域別では、箱根を含む地域が宿泊、日帰りともに前年の実績を上回った。
観光客のうち宿泊客は、同0・1%増の1603万人で、微増ではあるが、過去最高を記録した。日帰り客は同1・5%減の1億7429万人となった。
地域別では、箱根・湯河原地域(小田原市、南足柄市、開成町、箱根町、真鶴町、湯河原町)が同14・7%増の3118万3千人となった。内訳は宿泊客が14・1%増の522万1千人、日帰り客が14・8%増の2596万1千人。
同地域では、大涌谷周辺の噴火警戒レベルが15年11月に「1」に引き下げられ、16年7月に大涌谷園地が一部開放され、箱根ロープウェイが全線運行を再開したことで観光客が増加。宿泊客数は、火山活動活発化以前の水準に回復しつつある。
箱根・湯河原地域以外の横浜・川崎(横浜市、川崎市)、三浦半島(三浦市など4市町)、湘南(鎌倉市など7市町)、丹沢・大山(秦野市など9市町村)、相模湖・相模川(相模原市など5市)の5地域は前年に比べて観光客数が減少した。
このうち横浜・川崎地域の観光客数は同5・1%減の6150万3千人。複数のホテルで改修工事が行われた影響などで宿泊客が9・0%減の701万2千人、日帰り客も4・6%減の5449万1千人だった。湘南地域は同1・9%減の5345万8千人で、宿泊客が2・1%減の116万9千人、日帰り客が1・9%減の5228万9千人となった。