福島市の高湯温泉は、温泉を使い渋抜きした柿を地元の新たな名物として売り出す。「温泉柿」と命名し、来年にも商品化する予定だ。
干し柿に使う地元産の「蜂屋柿」を高湯の源泉に漬けて渋抜きする。研究機関で実験を重ね、また試食会などを通して味を確認。「熟成もゆっくりで、日持ちがし、ぱりぱりとした食感とまろやかな甘みが特徴」と同温泉観光協会。昨年11、12月、福島県と東京都で行った試食会でも「甘くておいしい」「とても渋柿とは思えなかった」「温泉を利用した斬新なアイデア」と好評だった。試作品は各旅館にも配布し、デザートなどに利用してもらった。
高湯温泉観光協会、同旅館協同組合の永山博昭事務局長は「渋抜きの技術にムラがあり、まだ研究が必要だが、来年にも商品化を実現し、高湯だけでなく福島県の名物として売り出していきたい」と話している。
商品化を目指す「温泉柿」