福島県は1日、東京都内で同県水産物の「復活宣言イベント」を行った。原発事故の風評で消費が大きく落ち込んだ同県産の魚介類だが、消費者庁の最新の調査では、同県産食品の購入をためらうと答えた人が13%と、調査開始以来最低となった。イベントには同県の畠利行副知事とタレントの「さかなクン」が駆け付け、「常磐もの」と呼ばれる同県水産物のおいしさと安全性をアピールした。
畠副知事は「三陸から千葉までの海域は世界三大漁場の一つで、福島はその真ん中。黒潮と親潮が出会う場所で、いい魚が取れる」。同県漁業協同組合連合会の野崎哲会長は「取れた魚は全て検査をして消費者に供給している」と安全面をアピールした。
東京海洋大学名誉博士も務める魚類学者でタレントのさかなクンは「小学生のころから福島県の小名浜に家族で遊びに来ていた。頭に乗っているのはその時、市場で見たハコフグ。かわいいと思っていつも一緒にいる」とエピソードを披露。カツオ、ヒラメ、サンマなど、「常磐もの」の水産物21種類を描いたイラストを持参し、畠副知事にプレゼントした。
イベントは全国でスーパー「イオン」を展開するイオンリテールが共催。会場となったイオンスタイル品川シーサイド(東京都品川区)をはじめ、首都圏のイオン5店舗で同日から来年2月28日まで、同県産の水産物を販売する「福島鮮魚便コーナー」が設置される。