耐震化事業を手掛けるレトロフィットジャパン協会は、建物の給水・給湯管をオゾン水で洗浄する「TOR工法」を旅館・ホテルに提案している。
同工法は、給水・給湯管内に殺菌性の強いオゾン水を注入し、配管内部に発生したスライムと呼ばれるバクテリアによるぬめりやさびなどの有機物を酸化分解させ、さらに殺菌処理を施しながら異物除去を行うもの。
定期的に洗浄を行うことで腐食を抑制。従来工法のように水道管を傷付けることなく、管内を衛生的に保てるという。
オゾンは酸素原子Оが三つ結合することでできる気体。管内のバクテリアに対しては塩素の約8倍と殺菌性が高く、殺菌後は自然に分解して酸素に変化するため安全性にも富んでいる。主に医療器具や食品の殺菌、近年は塩素に代わる殺菌物質として多くの浄水場で導入されているという。
同協会ではTOR工法の特長として(1)汎用性(配管材質を選ばない)(2)短期間(工期、断水時間が短い)(3)即効性(水質向上の効果をすぐに実感)(4)殺菌力(強い酸化力で殺菌)(5)安全性(オゾンはすぐに酸素に変化し、残留物がない)(6)経済的(従来工法の3分の1から6分の1の低価格)―の六つを挙げている。
協会では壁や床を破壊することなく、内視鏡を使用して配管内を調査。調査報告書と同時に提案書を作成する。通常は数十万円かかるといわれる老朽化調査の費用を大幅に削減している。
現在、無料での調査を実施している。問い合わせは同協会TEL03(6225)2205。
管内調査(イメージ)