神奈川県箱根町は2013年度、タイからの誘客事業を本格化させる。箱根の温泉や観光施設を紹介する現地向け冊子を作るとともに、現地でのプロモーションを強化する。タイ人の訪日旅行者は同国の経済発展とともに年々増加している。町ではタイ人の訪日旅行者を、国内の他の観光地に先駆けて箱根へ誘導するため、同国に特化した誘客事業を初めて実施する。
町観光課の説明によると、タイ語による現地向け冊子を6千部発行し、現地の旅行会社やメディアに配布する。町が外国語の観光冊子を制作するのは、英語、中国語(簡体字、繁体字)、韓国語に次いで4カ国語目となる。
町では13年度当初予算で関連予算を計上した。同国からの誘客事業を対象とした予算を計上するのは、13年度が初めてになる。
町と小田急電鉄、地元旅館・ホテル、観光施設で組織する箱根コンベンションビューローは1月29日から2月2日まで、タイ・バンコクで同国向けのプロモーションを初めて実施した。会場のホテルには、現地の旅行会社27社、メディア3社が集まるなど、東日本有数の観光地である箱根に対する関心の高さをうかがわせた。
町観光課では「現地では『箱根』の名前は聞いたことがあるが、詳しい情報は知らないという人が多い。しかし、興味を持っていただいていることは確か」として、13年度も現地でのプロモーションを実施する方針だ。