群馬県がこのほどまとめた2016年の観光客数・消費額統計調査によると、同年の観光客数は前年比2・7%減の6339万2千人、観光消費額は同1・6%減の1888億4千万円だった。観光客数の減少は「15年に国の交付金を活用して販売した『群馬プレミアム宿泊券』(約48万枚)で宿泊客が増加、16年はその反動が出た」(観光物産課)ため。
観光客の内訳は、宿泊客が同2・2%減の760万人、日帰り客は同2・7%減の5639万7千人。県内客は3656万1千人、県外客2743万1千人で、それぞれ2・1%、3・5%の減少だった。
高崎市や伊勢崎市、桐生市などは15年よりも10万人以上観光客が増えたが、中之条町やみなかみ町、富岡市などは20万人以上減っている。県によると、中之条町の減少は「中之条ビエンナーレ」(隔年)の開催年でなかったためで、実に74万人の減少となった。みなかみ町は雪不足によるスキー客減が影響。世界遺産・富岡製糸場を持つ富岡市は「世界遺産効果が落ち着いたため」(同課)、26万人減った。
主要9温泉地の入り込み数は784万5千人で、同3・7%減。草津温泉が同3・7%増の307万4千人となった以外は軒並み前年割れ。水上温泉と磯部温泉は2桁減と落ち込んだ。
観光消費額のうち、宿泊客は同0・1%減の898億円、日帰り客は同2・9%減の990億円。観光客1人当たり消費単価は宿泊客が同2・2%増の1万1825円、日帰り客は同0・2%減の1756円となった。