自民勝利、与党で過半数 参院選「観光立国に弾み」


候補者のボードに当確の花を付ける自民党の安倍晋三総裁(中央)、二階俊博幹事長(左から3番目)ら(提供・自民党)

 第25回参院選が21日、投開票され、与党自民党が57議席(選挙区38、比例区19)を獲得。連立を組む公明党の議席を合わせて改選定数(124議席)の過半数となる71議席を獲得し、勝利した。「観光立国・先進国の実現」を政策に掲げる与党の勝利に観光業界関係者は、「推進への弾みになる」と、期待を寄せている。

 自民党は今回の参院選公約で観光に言及。訪日外国人旅行消費額が過去最高の4.5兆円(2018年)となるなど、アベノミクス6年間の実績を強調した上で、「2020年の外国人観光客4千万人目標を達成し、2030年6千万人を目指して、地域の特色ある文化・歴史をはじめ地域の観光資源を磨き上げ、戦略的な訪日プロモーションを推進する」としている。

 具体的取り組みとして(1)2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会、2025年大阪・関西万博等の開催等を契機に、地方の隅々までインバウンドの恩恵が行き渡るようにする(2)訪日外国人旅行者数2030年6千万人等の目標に向け、ビザの戦略的緩和や出入国円滑化等による相互交流の拡大を図るとともに、外国語表記の充実、「言葉の壁」をなくす多言語音声翻訳機の普及、Wi―Fi整備、キャッシュレス等の受け入れ環境整備、免税店の拡大等を早急に進める(3)公的施設やインフラの開放、国立公園や文化財の観光活用、古民家活用や社寺観光の推進、ナイトタイムエコノミーの活性化や体験型コンテンツの開拓による「コト消費」の拡大を図る(4)「IR(統合型リゾート)整備法」に基づき、さまざまな懸念に万全の対策を講じて、大人も子どもも楽しめる安心で魅力的な「日本型IR」を創り上げる―などを掲げている。


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