日本ツーリズム産業団体連合会(TIJ、舩山龍二会長)は10日、東京のグランドプリンスホテル赤坂で通常総会を開き、任期満了に伴う役員改選で舩山会長を再任した。今年度の事業目標は「ツーリズム産業の連携と拡大を図り、観光立国の実現を目指す」とし、休暇改革や産学連携など4事業の推進と組織強化に取り組み、「観光庁と連携して観光立国推進基本計画の5大目標達成を目指す」ことを確認した。
冒頭あいさつした舩山会長は、「観光庁が観光に関連する省庁と横断的な連携、コーディネートをし、さらに地方自治体とのパイプをつなぐ機能を持っている組織である以上、信頼されるパートナーとして民側のツーリズム産業組織の役割、機能がどうあるべきかを再検討することも必要」と指摘。
その上で「既存の観光関係団体は固有の課題を抱えているが、同時に共通する課題も抱えている。少し時間をいただいて観光立国を推進する官と民の効果的な関係を模索していきたい」と述べ、観光関係団体の組織再編に取り組む考えを示唆した。
今年度事業計画を見ると、休暇改革事業については「1ウイークバカンスキャンペーン」を引き続き展開するとともに、「国内旅行活性化部会」を立ち上げる。双方向交流(ツーウェイツーリズム)の拡大を目指すため、従来の訪日ツーリズム委員会を「ツーウェイツーリズム委員会」に名称を変更。これに伴い「相互交流部会」を新設する。英語版ホームページを開設し、外国人へのTIJ認知度向上も目指す。
組織強化事業では「特別部会」を立ち上げ、新公益法人制度への取り組みを開始する。
役員改選では、金井耿JATA会長の常務理事就任、新理事として丸尾和明日本旅行社長らの就任を合わせて承認した。