日本観光協会は5日までに、第11回「花の観光地づくり大賞」の受賞団体を決めた。大賞には北海道新ひだか町の二十間道路桜並木と山口県長門市の俵山しゃくなげ園が選ばれた。
二十間道路は幅36メートル、延長約8メートルの道路で、現在、道路脇には約3千本の桜が植えられており、「日本の道百選」や「さくら名所100選」などに選ばれている。桜の開花時期には道内外から約20万人の観光客が訪れるという。
長年にわたっての桜の保存が魅力ある観光資源の創出につながり、多くの観光客が訪れていることや、春は桜、秋はコスモスで集客と通年観光になっている点などが評価された。
俵山しゃくなげ園は金川鉄夫氏という個人の長い間の植栽によって生まれた。現在は2ヘクタールの敷地に130種類、約2万本のしゃくなげが見事な花を付けるようになった。見学者の増加に対応し、自力で駐車場も整備。近年は約2万人の見学者が訪れるという。花の見ごろには青年部の有志が湯茶のサービスや特産品販売も行う。
「金川氏の地道な活動と氏の語りも人を引きつける魅力となっており、花とホタルをテーマにした下関市との連携が期待できる」ことが大賞受賞の理由となった。
その他の受賞団体は次の通り。
フラワーツーリズム賞=奈良井区自治協議会(長野県塩尻市)▽豊川市観光協会(愛知県豊川市)
審査員特別賞=いなべ市農業公園(三重県いなべ市)
奨励賞・花の彩り賞=大神高開集落(徳島県吉野川市)
同・花を育むまちの底力賞=川渡温泉・菜の花畑を作る会(宮城県大崎市)
努力賞・花の心賞=坂田城跡梅林組合(千葉県鋸南町)▽鋸南町花のボランティアの会(同)▽花ももの里実行委員会(長野県佐久穂町)▽湯谷温泉・鳳来峡おかみの会(愛知県新城市)▽山陰花めぐり協議会(島根県松江市)
約3千本の桜が植えられている二十間道路桜並木。
開花時期には20万人の観光客が訪れる