群馬県草津町の夏の風物詩「草津温泉感謝祭」(町、観光協会主催)が1~2日、温泉のシンボル「湯畑」周辺で開催された。2日夕には旅館「喜びの宿高松」で、津久井治男副知事や関係市町村首長、JR東日本、旅行業者らを招いた懇親会が開かれ、親交を深めた。
感謝祭は土用の丑(うし)の日の刻(午前2時)に入浴すると1年中無病息災でいられるという言い伝えにより、温泉の恵みに感謝する意味で始まった「丑湯祭」が起源。今年で78回目となる。
1日夕、第78代「温泉女神」の川村いぶきさん(24)が降臨、女子中学生扮する巫女(みこ)とともに温泉街を巡った。草津民謡大衆踊りや手筒花火も披露された。
翌日は女神がくみ上げた温泉を町内の主要浴場に配る「献湯」の儀式とともに、夜には全ての儀式を終えた女神と巫女が光泉寺の石段を登って昇天する「女神昇天」が行われ、2日間の神事を終えた。
懇親会には招待者を含め約100人が出席。歓迎のあいさつをした黒岩信忠町長は2023年度の入込客数が過去最高の370万人となったことを報告。「私が町長に就任した頃は275万人ほどで、100万人以上増えた。これは行政、議会、観光協会、旅館組合、商工会など全ての団体が一つになり、同じ方向を向き取り組んだ結果だ」と誇り、「これからも進化する温泉地を提供したい」と述べた。
来賓の津久井副知事は「草津は日本一の温泉地であり、県の知名度を高めてくれている。いま、県はリトリートの聖地になるべく取り組んでおり、観光振興にまい進していく」と強調した。
JR東日本の樋口達人・高崎支社長もあいさつ。乾杯の音頭は宮崎謹一・町議会議長がとった。
温泉女神の降臨