鳥取県と京阪神を結ぶ特急スーパーはくと号の1編成に、漫画やアニメで人気の「名探偵コナン」のキャラクターを装飾した「コナン号」が登場し、12月3日から運行を開始する。京阪神から乗り換えなしで移動できる特急と、国内だけでなく海外でも人気の高い「名探偵コナン」の組み合わせで鳥取県への誘客を拡大する。運行期間は大阪・関西万博が閉幕する2025年10月までをめどに、それ以降も状況を見ながら検討する。
「名探偵コナン」は、子どもの姿になってしまった江戸川コナンがさまざまな難事件を解き明かす物語。コミックの総発行部数は世界累計で2億7千万冊を突破している。原作者の漫画家、青山剛昌氏は鳥取県の出身。
スーパーはくと号は、第三セクターの智頭急行の車両がJR線を含めた区間を運行。京阪神と鳥取・倉吉を約2時間30分で結ぶ。24年12月3日には運行開始から30周年を迎える。
スーパーはくと名探偵コナン号は、車体にコナンや仲間のキャラクターのイラストをラッピング。外装だけでなく、内装にもこだわり、客車の床面、枕カバー、ロールカーテン、デッキにもキャラクターがデザインされる。
コナン号の運行プロジェクトには、国土交通省の交通・観光連携型事業(地域一体となった観光地・観光産業の再生・高付加価値化)、鳥取県の補助事業を活用。智頭急行、JR西日本、鳥取県、鳥取県観光連盟、北栄町、北栄町観光協会が連携して取り組んでいる。
鳥取県中部地域では、25年春に県立美術館が開館し、27年には青山剛昌ふるさと館の移転新築が予定されるなど、大阪・関西万博を契機とした観光入込客の増加が期待される。コナン号を観光コンテンツの一つと位置付け、地元施設とも連携して交流人口の拡大を目指す。
自然と光のハーモニー イルミネーション開幕 とっとり花回廊
年間を通じて花々が楽しめる日本最大級のフラワーパーク、とっとり花回廊(鳥取県南部町)は11月10日、「Memory~自然と光のハーモニー~」と題した100万球の光がきらめくイルミネーションイベントをスタートさせた。期間は24年1月8日まで。
昨年好評だった米子工業高等専門学校と共同制作したイルミネーションが今年も登場。AI技術を取り入れた体験型イルミネーションで、点灯パターンや色、映像が変化する。期間中の週末を中心に花火も打ち上げる。
コナン号のラッピング(外装のイメージ) Ⓒ青山剛昌/小学館