観光庁は5月23日、2017年度の「地域資源を活用した観光地魅力創造事業」の第2弾の支援先に24地域を選定した。支援先は、4月に第1弾として発表した9地域を含めて合計33地域。日本遺産、文化財、国立公園、食文化などを生かした旅行商品の造成、名産品の開発などを支援する。
同事業の支援対象は、自治体、観光協会、旅行会社などで構成される協議会。個別事業にかかる経費の2分の1以内を国費で負担する。支援期間最大3年間。
追加した地域のうち20地域は16年度からの継続事業。他の4地域は、国土交通省都市局が実施する「景観まちづくり刷新支援事業」の対象地区の中から選んだ。先行して選んだ9地域は17年度からの新規支援先となる。
第2弾の支援先とそのテーマは次の通り。
【16年度からの継続地域】
北海道帯広市=「食」「農」「野」融合型の体感・滞在型ツーリズムの推進▽北海道木古内町=「180年の変遷を経て、新時代へと繋げる観光まちづくり」~伝統神事で創る起点のまち木古内~▽栃木県日光市=“ 水の郷(くに)”鬼怒川の新温泉宴文化と豊かな自然が織りなす“東京の奥座敷”新・体験▽長野県山ノ内町=「温泉資源等を活用した、山ノ内町の地域活性化」~スノーモンキーをフックとした、国内外からの誘客促進~▽長野県松本市=アルプス山岳郷DMO主導による国立公園の周遊観光の確立▽長野県阿智村=阿智村版DMOの推進による交流人口・域内消費の拡大▽愛知県西尾市=ずっと遊んでいたい西尾~「西尾らしい・ならでは」を活かした滞在および周遊型観光の推進~▽福井県小浜市=若狭湾の食と伝統的町並みを生かした小浜市の地域活性化~鯖街道(日本遺産)の起点であった賑わいを体感できる滞在型観光地の創生~▽奈良県明日香村=「日本発祥の地」を体験するためのプログラム改善プロジェクト▽京都府木津川市=Hop(ホップ)KIZUpp(キヅップ)Jump(ジャンプ)!!~宝ップ キヅップ 寺ャンプ~同志社大学生が木津川市内小中学生と一緒に地域の宝で商品開発▽京都府京都市=世界遺産・二条城等の観光コンテンツとしての質向上▽鳥取県倉吉市=ポップカルチャーの活用による世界に直結するまちづくり~レトロとクールの融合・調和による観光誘客~▽広島県安芸太田町=特別名勝「三段峡」新生プロジェクト~開峡から100年、今後も癒しの渓谷として後世に残すために~▽山口県萩市=萩まちじゅう博物館で体感するゆったり・じっくり観光~明治維新150年に向けた誘客促進~▽山口県防府市=「“幸せます”のまちづくり」~幕末維新から現代へ~▽愛媛県松山市=「HAIKU(国際俳句)ブランディング事業」~世界へ、そして100年後の未来へ俳都松山がいま動き出す~▽佐賀県有田町=「400年の歴史が育んだ文化・ひと・食が“うつわ”に広がる有田旅百貨」~観光まちづくりに向けた新たなARITAの魅力づくり~ ▽長崎県長崎市=「世界遺産登録候補資源と関連遺産を活用した観光地の魅力創造」~新たな魅力創造と持続可能な受入体制の整備~(景観まちづくり刷新支援事業の対象地区にも選定)▽宮崎県日南市=「ようこそ日南へ!外国クルーズ船寄港を活かした地域活性化」~外国人観光客への快適な観光地づくりと体験型・交流型観光の推進~▽鹿児島県薩摩川内市=「薩摩川内市DMO実践事業」~西郷隆盛も立ち寄った「川内高城温泉」における地域活性化~
【景観まちづくり刷新支援事業との連携地域】
青森県弘前市=寒&暖が楽しい!雪が彩るレトロモダンな城下町ひろさき▽茨城県水戸市=維新の光は水戸から昇る~魁のまち水戸~▽福井県敦賀市=心と縁を結ぶ地・金ケ崎▽兵庫県篠山市=「日本遺産のまち」丹波篠山・観光おもてなし風土の醸成―観光客を迎え入れる「おもてなし」のまちづくり―