観光庁、ブルーツーリズム事業で公募 処理水放出の風評防止へ


 観光庁は、今後予定されている東京電力福島第一原発におけるALPS処理水の海洋放出に伴い、懸念される風評被害への対策として、海の魅力を発信する補助事業、ブルーツーリズム推進事業の公募を3月24日に開始した。岩手、宮城、福島、茨城の4県内の市町村、観光協会、DMOが対象。応募は4月27日まで。

 補助対象となるのは、海水浴場などの受け入れ環境整備、海の魅力に関する観光コンテンツの充実、プロモーションの強化、ビーチやマリーナ、観光船舶を対象とした環境認証「ブルーフラッグ認証」の取得などに要する経費。補助率は10分の8以内。

 応募に際しては、地域の関係者の合意を得て策定したブルーツーリズム推進計画を策定して観光庁に提出する。5月下旬に採択地域の選定。6月上旬に交付決定、事業開始。事業完了は来年3月。

 観光庁のホームページに申請書などが掲載されている。

 ALPS処理水は、原発建屋内の汚染水を多核種除去設備などを使い、トリチウム以外の放射性物質が規制基準以下になるまで浄化処理した水。経済産業省によると、トリチウムという放射性物質は残るが、規制基準を満たして処分すれば、環境や人体への影響は考えられないとしている。

 
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