観光庁はこのほど、「ユニバーサルツーリズム促進に向けた実証事業」の実施先として6企業・団体を選定した。国内外の障害者や高齢者に対応した新規のツアーの造成や募集にかかる費用の一部を国が負担する。
実証事業を行う企業・団体は、アイリンクユー(神奈川県鎌倉市)、石川バリアフリーツアーセンター(金沢市)、カムイ大雪バリアフリーツアーセンター(北海道旭川市)、国際旅行社(那覇市)、長崎バリアフリー推進協議会(長崎市)、山形バリアフリー観光ツアーセンター(山形県南陽市)。
石川バリアフリーツアーセンターのツアー「車いす滝行&車いすで走る千里浜の旅」は、石川県中能登町の不動滝で車いすのまま滝行を体験できるほか、千里浜の波打ち際を車いすのままで遊べる。今夏に2泊3日で催行される。
カムイ大雪バリアフリーツアーセンターの「地域の視覚障がい者&盲導犬がプロデュースする雪と氷の世界」は、盲導犬を伴う視覚障害者などを対象とした雪遊びツアー。旭川市内で集合、解散となる2泊3日の商品で来年2月に実施される。
山形バリアフリー観光ツアーセンターの「世界一自由な空へ~つばさへ乗って行こう」は、外国人を含む障害者を対象に、山形県南陽市の南陽スカイパークで車いすでも体験可能なパラグライダーフライトを提供。赤湯温泉に宿泊する2泊3日の商品で夏から11月にかけて実施する。
観光庁が負担するのは、(1)ツアー造成の事前調査(2)ツアー募集の広告(3)ツアー催行のための人材育成―などに関する費用。ツアー催行後に事業者から報告を受け、評価、分析を行う。