国土交通省は、今年10月に予定される観光庁の発足を念頭に、観光行政、観光政策に各界の有識者の意見を反映させるため、「観光に関する懇談会」を設置、10日に初会合を開いた。総合観光政策審議官の行政運営上の懇談会という位置づけで、座長には生田正治・商船三井相談役が就任した。
懇談会メンバーは17人で、観光分野に限定せず、産業界などから幅広く集めた。国際観光、地域づくり、産業・人材育成といったテーマ別の課題、観光行政のあり方などについて意見を聞く。6月下旬までに4回開催する予定。
初会合で冬柴鐵三国土交通・観光立国担当相は「観光は21世紀の国づくりの柱。観光立国の実現に全力を傾注しているところだ。観光庁も10月に発足する。さまざまな角度から観光に対する率直な意見をうかがいたい」とあいさつした。
座長以外のメンバーは次の通り(敬称略)。
青木保(文化庁長官)、石森秀三(北海道大学観光学高等研究センター長)、江口克彦(PHP総合研究所代表取締役社長)、大塚陸毅(東日本旅客鉄道取締役会長、日本経済団体連合会観光委員会委員長)、桑野和泉(由布院玉の湯代表取締役社長)、篠原文也(ジャーナリスト)、白石真澄(関西大学政策創造学部教授)、須田寛(東海旅客鉄道相談役、日本商工会議所観光専門委員会委員長)、中村胤夫(三越相談役)、福澤武(三菱地所相談役)、福武總一郎(ベネッセコーポレーション代表取締役会長)、舩山龍二(ジェイティービー代表取締役会長、日本ツーリズム産業団体連合会会長)、森地茂(政策研究大学院大学教授)、山田啓二(京都府知事)、山出保(金沢市長)、吉田忠裕(YKK代表取締役社長)