JR九州は4日、豊肥線の熊本駅〜宮地駅間で新しい観光特急「あそぼーい」の運行をスタートした。熊本駅で出発式を行ったほか、立野駅、阿蘇駅、宮地駅で到着の歓迎イベントを催した。始発の熊本駅では子どもたちに楽しんでもらうアイデアが盛り込まれた車両に、大勢の家族連れが乗り込んだ。
あそぼーいは4両編成。先頭車両と最後尾はパノラマシートで、180度の車窓を楽しめる。特に先頭車両は乗客に運転手気分を味わってもらえるようにした。
3号車のキッズ車両には親子ペアで座る「白いくろちゃんシート」や遊び場がある。木のプールや図書館のほか、駅弁や沿線のスイーツ、グッズを販売するミニビュッフェも設置。乗客は車内を移動して、車窓や3号車の遊び場を楽しんだ。
出発式でJR九州の青柳俊彦・常務鉄道事業本部長は「パノラマシートから、阿蘇の雄大な景色を眺めてほしい。3号車の『白いくろちゃんシート』では親子で、またはお孫さんと一緒に利用してもらいたい」とあいさつした。熊本県の佐伯和典・観光経済交流局長は「全国から鉄道ファンをはじめ、多くの観光客に乗りにきてもらいたい」と話している。
同列車のイメージキャラクター、くろちゃんは宮地駅の名誉駅長に任命され、宮地駅には「くろちゃん駅長室」もオープンした。
多くの乗客と見学者で賑わう宮地駅