日本政府観光局(JNTO)が25日発表した4月の訪日外国人客数は前年同月比19.7%減の62万7千人になった。昨年8月以降9カ月連続の減少。JNTOでは「世界的な景気後退による消費の手控えや円高が減少の要因」と分析する。
訪日外国人客数の内訳を国、地域別にみると韓国が同44.4%減の11万3300人。ウォン安、景気後退による消費の手控えにより海外旅行需要が低迷した。
中国は同3.8%増の10万6900人。桜をテーマにした宣伝効果などが表れ、4月としては過去最高を記録。1〜4月の累計でも前年同期比5.0%増となり、全体に減少傾向がみられるなか増加基調を示した。
台湾は前年同月比35.2%減の9万1300人。クルーズ需要減、航空便の減便が影響した。
香港は同23.6%増の4万5千人で4月としては初めて4万人台を記録。タイは同18.0%減の2万9100人、シンガポールは同11.0%減の1万2千人だった。
米国は同10.8%減の6万1700人。英国は同6.6%増の2万200人。イースター休暇が昨年の3月からシフトした影響で10カ月ぶりに増加に転じた。豪州は同16.9%減の1万5900人。カナダは同0.1%増の1万4600人で9カ月ぶりに増加。
ドイツは同4.6%減の1万1千人。フランスは日本ブームや訪日旅行ガイドブックの発行などが追い風となり同2.8%増、1万7900人となった。 出国日本人数は、ゴールデンウイークの曜日配列の良さや燃油サーチャージの値下げなどが奏功し24カ月ぶりに増加。同月比1.1%増の119万6千人になった。