FIT解禁など要望も
岸田文雄首相は5月26日、コロナ禍で停止している海外からの訪日観光客の受け入れを6月10日に再開すると表明した。当面は添乗員付きのパッケージツアーに限るが、水際対策の緩和を求めていた観光業界にとっては朗報。インバウンドを受け入れる宿泊事業者も期待の声を上げている。事業者らはFIT(個人旅行)の受け入れ解禁、1日の入国者数制限の撤廃など、さらなる水際対策の緩和も期待する。
岸田首相は「6月1日から、1日の入国者総数を(1万人から)2万人に引き上げるとともに、入国時検査実績で陽性率が低い国については、入国時検査を行わず、入国を認めることとする」と表明。
同時に、「現在実施している実証事業とガイドラインの策定を受けて、来月(6月)10日から、添乗員付きのパッケージツアーでの観光客受け入れを再開する。併せて、6月中に新千歳空港と那覇空港において、国際線の受け入れを再開できるよう、準備を進める」と述べた。「今後も感染状況を見ながら、段階的に平時同様の受け入れを目指す」と、水際対策のさらなる緩和にも意欲を見せた。
訪日外国人客を積極的に受け入れる宿の組織、ジャパニーズ・イン・グループ(JIG)の福田金也会長(栃木県・タートル・イン・日光)は「訪日観光客受け入れが解禁されたことには歓迎、喜びしかない。待ちに待ったという思いで、(本格的な)訪日客受け入れの第一歩と思っている」とコメント。
同時に「外国人客の海外旅行は個人旅行が主であり、個人旅行受け入れに向けた道筋を早く示してもらいたい」と政府に注文する。
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