JR東日本とクラブツーリズム(CT)が共同企画した豪華寝台貸切ツアー「夢空間・北斗星トレインクルーズ」の第1班が2日の午前9時26分、上野駅を出発した。齊藤順治・上野駅長も見送りに出て、ツアー参加者との記念撮影に積極的に応じていた。
車中2泊(往復)で、層雲峡温泉「ホテル大雪」、阿寒湖温泉「あかん遊久の里 鶴雅」、洞爺湖温泉「ザ・ウィンザーホテル洞爺」に各1泊する6日間のツアー。最終の10月7日発まで計9本を催行する。各回35組70人の募集枠はほぼ満席という。
CTが、今年で発足20年を迎えたJR東日本に記念ツアーの企画を持ちかけて実現したもの。日本海を染める夕日を望めるように高崎線、信越本線、羽越本線を経由するルートを特別に組んだ。シニアが中心のCT会員とJR東のシニア会員組織「大人の休日倶楽部」に同時に募集をかけたところ、旅行代金が一番高い1人50万円のコースは即日完売した。
夢空間は、JR東がオリエント急行を意識して1989年に導入した豪華寝台列車。定員6人で青色の車体の寝台客車、大きな窓に緑色の車体の展望食堂車、赤い車体でピアノも備えたラウンジカーの3両からなり、臨時の北斗星に連結して、夢空間北斗星として運転している。
今回の旅行代金は、夢空間が50万円と40万円、A寝台個室が30万円、B寝台個室が25万円という設定。「夢空間はキャンセル待ち。B寝台に若干残席がある状態」(古川優子CT第2国内旅行センター販売課長)。
千葉県浦安市の広本さん(60歳)夫妻は「結婚30周年と定年退職の記念旅行。北斗星で北海道に行ってみたかったので参加した。発売日の夕方、JR東に電話したところ50万円のコースは満席だったが40万円のコースが取れた」とうれしそうに語った。
稲垣さん(72歳)夫妻は神奈川県藤沢市から参加した。「ツアー発売時刻の9時30分にCTに電話がつながり、50万円のコースを予約できた。毎年夏に海外旅行をしているが今年は行けなかったので、このツアーを知って飛びついた。話題の旭山動物園とウィンザーホテルも楽しみ」と熱っぽく話していた。
齊藤上野駅長(中央)と記念撮影する参加者