東京商工会議所は14日、トラベル&ツーリズム委員会(委員長=田川博己副会頭・JTB相談役)がまとめた要望書「ツーリズムの基幹産業化に向けた産業振興に関する重点要望」を公表した。提出先は国土交通省と東京都。人手不足の解消に向けた賃上げ環境の整備のほか、旅行需要の地域や時期に関する偏りを改善する休み方改革の推進などを提言した。
観光産業の人手不足対策では、他産業に比べて低い賃金が課題と指摘。「自発的かつ持続的な賃上げには、生産性向上などの自己変革による付加価値の増大に加え、労務費を含む価格転嫁の推進により、賃上げ原資を確保していく必要がある」として、事業者の生産性向上を伴う賃上げを後押しする制度の拡充などを要望した。
旅行需要の分散化、平準化では、平日の需要喚起に向けて、一部の自治体が導入する「ラーケーション」の活用を含め、国は休み方の多様化に関する議論を加速させ、国民運動として推進するよう求めた。
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