通販大手のベルーナ(本社=埼玉県上尾市)は4月23日、北海道定山渓温泉で最大規模の宿泊施設「定山渓ビューホテル」をカラカミホテルアンドリゾート(本社=札幌市)から買収したと発表した。譲渡日は5月31日の予定で、金額は非公表。
同ホテルは新型コロナの拡大による影響で2月から、期間を「当分の間」として休館中。ベルーナは一部リニューアルも検討し、9月ごろまでの営業再開を目指すとしている。
ホテルは1985年開業。地上16階、地下3階建てで、客室数647室。複数のレストラン、大浴場のほか、温水プールや大小の宴会場、会議室を備えている。これまで家族連れや団体客に人気が高く、近年は中国をはじめ訪日外国人客も増加中だったが、コロナ禍で宿泊客が急減していた。
カラカミホテルアンドリゾートは、北海道のほか東北、関西でもホテル事業を行っており、経営資源の選択と集中の観点から今回の譲渡を決定したとのコメントを発表している。
取得したベルーナは、総合通販事業を中核に不動産や店舗販売事業などを展開する東証1部上場企業で、近年はホテル事業にも力を入れている。
4月21日には、子会社のグランベルホテルが、北海道初進出となるホテルを札幌市内に開業。7月にも同市すすきの地区に道内2館目の開業を予定している。