金箔瓦、今川義元生誕500年… 静岡市、新たな魅力で観光誘客


涙を流すゆるキャラ「今川さん」

 静岡市は12月19日、東京プリンスホテルで記者発表会を開き、「世界に輝く静岡市」の取り組みなどを説明した。「ちびまる子ちゃん」や戦国武将・今川義元のキャラクター「今川さん」などが登場、場を盛り上げたほか、駿府城で見つかった「金箔瓦」や今川義元生誕500年事業など、集客の目玉も紹介された。

 冒頭あいさつした田辺信宏市長は、歴史文化の拠点づくりなど「5大構想」にSDGs(持続可能な開発目標)を組み込んで推進していく考えを示し、「ワールドクラスの水準を目指す」と強調した。

 市はちびまる子ちゃんの作者、さくらももこさんの出身地。18年に亡くなったが、さくらさんを偲んで1月11日から2月11日まで、市内で「さくらももこ ありがとうの会」を開く。作品原画や使用していた道具類などが展示され、ちびまる子ファンの注目を集めそうだ。

 金箔瓦は今年10月、徳川家康が築いた駿府城址(葵区)の天守台付近から出土。その数約330点に及ぶ。駿府城とは異なる形状の石垣も見つかっており、豊臣秀吉が配下に築かせた城跡だったことが明らかになった。秀吉と家康の関係を知る貴重な資料として注目されているという。

 19年は今川義元生誕500年に当たる。義元は桶狭間の戦い(1560年)で織田信長に敗れて以来、「世間からアホ、公家かぶれとネガティブイメージが定着しているが、生誕500年を機にイメージを払拭(ふっしょく)し、功績を再評価して汚名を返上したい」と関係者。

 「今川さん」はゆるキャラには珍しい涙を流しているのが特徴。「世間からバカにされているのが悔しくて泣いている」という。事業では、5月に「今川復権まつり」(仮称)、臨済寺での合同法要、さらにJR静岡駅に銅像を設置する予定だ。

 このほか、昨年11月に景勝地・日本平にオープンした「夢テラス」の魅力や、名産「お茶」を使った着地型観光への取り組みを明らかにした。夢テラスは1周約200メートルの展望デッキで、富士山や清水港、伊豆半島などを見ることができる。11月26日には来館者が10万人を突破したという。

涙を流すゆるキャラ「今川さん」

 
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