長崎県はこのほど、今年1〜3月の観光動向をまとめた。東日本大震災に伴う旅行控えなどが影響し、3月の主要宿泊施設の延べ宿泊者数は前年同月比12.8%減の31万5千人となった。3月は主要観光施設の利用者数も21.5%減の47万8千人と大きく落ち込んだ。
年1回の統計調査とは別に、3カ月ごとに実施している動向調査の結果。回答数は宿泊施設が170軒、観光施設が23カ所。
延べ宿泊者数は1〜3月累計では、前年同期比3.8減の86万9千人となった。1月が2.6%増の24万9千人、2月が2.1%増の30万5千人とそれぞれ伸びていたが、震災の影響が大きかった。
地域ブロック別にみると、3月の延べ宿泊者数は長崎などのブロックが15.2%減、佐世保などのブロックが17.7%減、島原半島ブロックが16.8%減。韓国人旅行者に人気が高い対馬ブロックは下げ幅が大きく、42.1%減となった。
観光施設の利用者数は、1〜3月累計では13.5%減の127万5千人だった。前年のNHK大河ドラマ「龍馬伝」の集客効果の反動、天候不良などで、1月が2.2%減の35万人、2月が12.0%減の44万7千人。低迷していたところに震災の影響が加わった。
観光施設では、坂本龍馬にかかわる特別展示が終了した長崎歴史文化博物館(長崎市)が2、3月とそれぞれ6割減となった。新規イベントなどで人気を集めてきたハウステンボス(佐世保市)でも3月は20.2%減だった。