山口県萩市が展開している「萩・明治維新150周年記念事業 プロジェクト長州おはぎ」の一環として、今月13日から、京都市の菓子店、京ぽんと祇園菓舎で「長州おはぎ」が販売されている。長州おはぎは、1864(元治元)年9月、幕末の京都で大人気になったとされ、京都で販売されるのは150年ぶりとなる。
当時、長州おはぎは、盆の上に3個のおはぎを三角形に並べ、36文で売られた。おはぎは「萩」を掛けたもので、3個並べる形は萩藩主毛利家の家紋「一文字三星」を表した。値段の36文は萩藩の「36万石」にちなむ。
長州おはぎを買うには作法があり、買う者は必ず「負けてくれ(安くしてくれ)」と言い、売り手に「一銭(一戦)も負けん(安くしない)」と言わせるようにしていた。幕末の京都の人々の長州びいきの心情が現れていると言われている。
長州おはぎをPRする取り組みは、明治維新の記念事業として展開。長州おはぎは、2年前に山口県立萩高等学校の生徒らが文化祭行事で復活させた。萩市内では市内の業者により7月19日に久坂玄瑞墓前祭に合わせて開いた臨時茶店や、8月13日の万灯会(大照院)の臨時茶店で販売されている。
京ぽんと祇園華舎では、店内甘味処で萩焼の皿付きで千円(税別)で販売。持ち帰り用は、「長州おはぎ 負けられん(3個入りパック)」として360円(税別)。
販売開始に合わせて、萩市観光課と萩市観光協会は13、14日に京ぽんと祇園菓舎で萩市の観光PRも行った。
京ぽんと祇園菓舎の店頭で長州おはぎをPR