新型コロナウイルス対策として除菌液などの有効活用を推進する超党派の議員連盟が12日に発足した。呼び掛け人代表は自民党の片山さつき参議院議員。日本除菌連合会(越智文雄代表)や同連盟加盟企業とともに、感染対策を資材と方法の観点から研究し、提言していく。
同日の発足会見の冒頭、片山氏は「感染症対策に備えができていない社会であった点は、党として認めざるを得ない」と述懐。「感染対策に有効性があるものは活用し、それを広げ、改善していくというプロセスなくしてコロナ禍には打ち勝てない」と述べ、さまざまな感染対策用のハードやソフトを偏見なく取り上げ、基準を示していく必要があると主張した。
同連合会の越智氏は「新型コロナウイルスの変異種が猛威を振るい、飲食店や観光業を中心に経済は危機を迎えている。正常な経済活動を取り戻すためには、あらゆる除菌のソフトや技術を確立させて普及させる必要がある」と主張。「次亜塩素酸水をはじめ各感染対策は、研究機関により実際の効果が証明されている、という認識が広まるよう各先生方にご尽力をお願いしたい」と呼び掛けた。
基調講演では、三重大学の福﨑智司教授が「感染症対策のための積極的な空間除菌のすすめ」をテーマに、空間除菌のメカニズムを解説した。福﨑教授は、現在までウイルスを防御する対策は実施してきたものの、ウイルスを攻撃する対策は行われてきていないと指摘。ウイルスの不活化に有効なものとして次亜塩素酸、オゾン、光触媒を挙げ、ワクチン接種会場など、規模を問わず室内で積極的に空間除菌を進めることの重要性を主張した。
呼びかけ人代表の片山参院議員