雲仙福田屋(長崎県雲仙温泉)はこのほど、事業再構築の一環として館内に高級天ぷら料理専門店「香ふく」を開業した。雲仙の観光ニーズの変化に対応し、野菜や魚介類など地元の食材を天ぷらに仕上げ、顧客に提供していく。
同館の福田努社長は「今年4月に小浜、雲仙両温泉観光協会が統合し、地域DMOとして雲仙観光局が発足する。宿泊施設では競合他社の進出、改装などもあり、雲仙の観光を取り巻く環境が変わりつつある」と分析した上で、「高級志向の、高単価のお客さまの取り込みが鍵になる。特に個人のお客さまが占める割合が増えてきた。当館だからこそ提供できる高付加価値体験の観点から、新規事業として天ぷら屋を開業しようと決めた」と経緯を語った。
同店舗の開業に係る事業再構築要件のテーマの一つが「地元の野菜等を旬産旬消できる」。地元の農家で受け継がれる「種どり野菜」と呼ばれる在来種、固定種の野菜を中心に、島原半島の山の幸、海の幸を天ぷらで香り高く仕上げ、提供する。カウンター形式の座席を整え、料理人が顧客の目の前で天ぷらを揚げ、使用食材について解説しながら提供することでライブ感も演出する。福田社長は「旬で、その時一番おいしい食材を一番おいしい形で提供できる。雲仙の食材の風味をぜひ多くの人に味わってほしい」と呼び掛ける。
問い合わせは同店舗公式ホームページ(https://www.fukudaya.co.jp/kofuku/)まで。
店内
えびの天ぷら