「建物にカラスが400〜500羽群がり、美観を損なっている。人に危害を加えるのではと心配」「栽培している作物が食い荒らされ大変だ」──。
各地で報告されているカラスなど鳥類の被害。マンションなどの建物、農家の作物などに止まらず、旅館・ホテルでも鳥が落とす「ふん」に関する悩みが多いという。
レジオネラ属菌・大腸菌の殺菌剤「ヨードパワー」を販売する福井熱処理(福井県鯖江市)はこのほど、鳥の被害から施設を守る「カラス一黙散」の販売を始めた。
カラス一黙散は、ポリエステル製テープに、釣り糸などに使われるモノフィラメントの“ひらひら”を付けたひも状の製品。ひもをよじると一定間隔でフィラメントの輪ができる。無数の輪が風になびくことでキラキラと虹色の光を放つ。鳥はこの光を嫌うために、カラス一黙散の設置場所近辺には近付かなくなるという。
取り付け方法は簡単。旅館・ホテルで使用する場合は、屋上やベランダの底部から50〜100センチの高さに、本体1メートルあたり20〜30回を目安にねじって設置するだけ。重さは1メートルあたり約30グラムと軽量。金属類を使用していないので安全に取り付けられる。
すでに、学校や農家などに設置されているが、「導入直後からカラスの姿を見かけなくなった」「農作物が荒らされなくなった」などの事例が報告されている。
この件についての問い合わせ先は、福井熱処理(TEL0778・51・8852)。
カラス一黙散の設置例