日本航空(JAL)は13日、機内の安全確認を行う客室乗務員訓練で、日本の航空会社で初めてマルチプレイVRを活用した実証実験を開始した。場所や時間の制限を受けずに効率的な訓練の実施を目指す。30日まで。
同社の客室乗務員は、年間を通して専用の訓練施設でさまざまな訓練を実施している。
実証実験では、マルチプレイVRを活用し、機内環境を忠実に再現。仮想空間の中で、出発前の機内準備に必要な動作や、手順などを単独、またはチームプレイで学ぶ訓練を行う。仮想空間では、機内設備に加えて、着席した客とのコミュニケーションの再現ができるなど、実際のフライトに近い環境で実践的な訓練ができる。
今後は、専用施設での訓練と並行した活用による効率化に加え、従来の訓練では難しかった実際のフライトに近い環境を再現できるマルチプレイVRの特性を生かした客室サービス品質の向上を検討する。
「VR機器は持ち運び可能で、場所や時間の制限を受けず、効率的に訓練できる。最新の技術を活用し、安全運航の堅持に向けた取り組みを積極的に推進する」と同社。
訓練の様子