JTB協定旅館ホテル連盟の東京支部(工藤哲夫支部長)は5日、支部会員を対象に講義「武漢に学ぶ 今私たちが出来ること」を東京都台東区の浅草東武ホテルで開催した。東京経済大学の周牧之教授が講師となり、コロナ感染防止策としてオゾンを使用する方法を紹介した。
周教授は中国武漢での新型コロナウイルス感染の事態を収束させる原動力になった1人。2月に発表した論文では、「自然界と同じレベルの低濃度のオゾンであっても新型コロナウイルスに対して相当の不活化力を持つ」などの仮説を立てた。
講義では、オゾン生成機能を持つ静電空気清浄機が武漢の病院に投入され、医療従事者に感染者が出なかったことなどを紹介。さらに、2月の周論文の発表から半年後の8月に藤田医科大学の村田貴之教授らの研究グループが低濃度のオゾンガスでも新型コロナウイルスに対して除染効果があると確認したことを示し、周教授は「仮説が証明された。オゾンを活用してほしい」と訴えた。
今回の講義は、渡辺定利副支部長(ホテルニューウエノ)の提案で実現。渡辺副支部長は「オゾンがコロナを撲滅できることをいち早く皆さまに伝え、先の見えなかった未来に明るい希望を持つことができるようにと考えた」と企画意図を話す。
講義の後、8日にオープンする浅草東武ホテルの内覧会も行った。