KNT―CTホールディングス(HD)は1日から、日本一高いビル「あべのハルカス」の展望台「ハルカス300」で「VR(仮想現実)旅行体験サービス」の事業化に向けた実証実験を開始した。実験では、4K超短焦点プロジェクターを使用した空中散歩体験や望遠鏡型のVR機器での大阪観光体験を実施。VR空間を通じた「旅やライフイベントの体験」の実現を目指す。
VR旅行体験は、あべのハルカスの59階部分にあるハルカス300に1カ月限定の体験スペースを設けて実施。展望台の入場料1500円のみで、体験は無料。
空中散歩体験は、13平方メートルのVR空間にソニーの映像空間システム「ワープスクエア」を使用。ドローン(小型無人機)で撮影した北海道富良野、美瑛町や中国、アイスランドなど世界の絶景を楽しめる。
大阪観光体験は、KDDIが開発した望遠鏡型のVR機器「VRビュースコープ」をのぞき込むと、大阪市内の観光名所やあべのハルカスの地上300メートルのアトラクション「エッジ・ザ・ハルカス」を疑似体験できる。
同社は、実証実験結果を元に、(1)次世代通信規格5Gに向けたライブ配信遠隔旅行体験サービスの提供(2)ユニバーサルツーリズムに向けた、旅に出ることが叶わない方の旅体験やライフイベント体験の提供(3)インバウンド促進に向けた国内外での自治体・企業などのプロモーション手法の提供―の実現を目指す。
世界の絶景を疑似体験