山形県南部の置賜地方にある3市5町(米沢市、長井市、南陽市、高畠町、川西町、小国町、白鷹町、飯豊町)と、同地域に隣接する上山市は4月から、JR東日本と共同で、花、食、歴史をテーマとした観光キャンペーン「やまがた花回廊2010キャンペーン」を実施する。街なか歩きや里山歩きの商品を新たに造成するなどして5月の観光素材を磨き上げ、4月のサクラや6月のサクランボに続く観光ブランド確立を図る。
同キャンペーンは07年にスタートし、今年で4回目。過去3年にわたってJR東日本と地元官民が共同で地域提案型の旅行商品づくりなどに取り組み、毎年300万人を超える観光客を集客してきた。特に昨年は、同地域を舞台にしたNHK大河ドラマ「天地人」の影響などから過去最高の373万人を集めている。当初3カ年の予定で始まったが、好評であることや地元からの要望もあり、今年も継続して展開することとなった。
今年は新たに周遊観光と街なか歩き観光の促進、5月観光のブランド化などに取り組む。
5月観光のブランド化では、特に米沢牛を割安な値段で食べられるオプショナルプランや街なか歩き商品を造成。周遊観光では、JR東日本が催行する周遊観光バス「びゅうばす」で、戦国大名「伊達家」「上杉家」にゆかりある史跡などをガイドの語りと共にめぐり、歴史とともに地元の味も楽しむコースを新たに設定、宮城・白石から山形・米沢までの広域周遊観光を楽しめるようにした。
また地元観光協会が中心となり、花、食、歴史をテーマにした着地型旅行商品を23コース、周遊観光バスコースを4コース設定し、「地域ふれあいの旅」を提案する。各コースでは、地元産品を使った地域の伝統食の体験や農業体験などを盛り込み、地域農業を生かした観光誘客を展開する。
観光街づくりの面では、3月下旬からは地元住民と共同で植栽活動を行い、キャンペーンのオープニングに備える考えだ。
域内の温泉地も独自の「おもてなし」策を展開する。かみのやま温泉では、そば打ちや菓子作りなどの体験メニューを実施。赤湯温泉では毎週日曜に1時間程度、旅館の女将と歩く早朝散歩などを行う。
キャンペーン期間は6月30日まで。
やまがた花回廊のポスター