タップは10日、東京ビッグサイトで開催された展示会「国際ツーリズムトレードショー(通称=iTT)」の観光DXマーケティングセミナーに登壇し、代表取締役専務の吉田亮一氏が「THLの挑戦 観光・宿泊産業を革新するDXの最前線」と題して講演した。
吉田専務は、全国のホテル・旅館1600施設、26万室に対してホテルシステム(PMS)を提供している同社が、沖縄県うるま市の「沖縄IT津梁パーク」で、昨年6月30日に開業した実証実験施設、THL(タップホスピタリティラボ沖縄)の概要や目的、意義などについて説明した。
事業内容については、(1)ホテルDX実証実験拠点(2)高度観光人材育成拠点(3)地域防災拠点(4)SDGs推進拠点―と紹介。
建設地に沖縄を選んだ理由については「アジアに近く、多くの人が訪れる有数のリゾートで、国内外から多くの人が訪れやすい場所だ。さらに県内にタップユーザーが100施設以上あり、多くのホテル関係者から直接ご意見、アドバイスをいただける環境にある」などと話した。
吉田氏はさらに「島全体を実証実験のステージと捉え、新サービスを展開していくことで、沖縄を発信拠点に沖縄から世界標準を創造し、日本のホテル産業を輸出産業に変化させたい」とその志を語った。
同社と協力関係にある一般社団法人宿泊施設関連協会、一般社団法人沖縄観光DX推進機構の2団体とも戦略的に連携。「THLがリアルな実証実験の場となり、産官学の関係者連携を通じて観光・宿泊産業界のDX化をさらに推進していきたい」と述べた。
沖縄IT津梁パークの実証実験施設「THL」の概要や目的などを説明した