「リトリート」な旅を楽しんでみませんか (公財)群馬県観光物産国際協会理事長 市川捷次


(公財)群馬県観光物産国際協会理事長 市川捷次氏

自分探しに最適

 「リトリート」という言葉をご存じですか。 忙しい日常から逃れ、 心と身体の赴くままにゆったりとした時間を過ごし、本来の自分を取り戻していく新しい旅のカタチ。

 群馬県では、県庁、市町村、観光団体が連携して、「リトリートの聖地」に向け、現在、コンテンツ造成などに取り組んでいます。

 群馬県は東京から玄関口の高崎駅まで新幹線で1時間と近く、そこから少し足を延ばしてもらうと、(1)にっぽんの温泉100選(観光経済新聞社主催)で21年連続1位の「草津温泉」、江戸時代に初めて温泉の位置を示す記号として用いられた「温泉マーク」の発祥地「磯部温泉」など、泉質も豊かな「温泉」があり、(2)ミズバショウやニッコウキスゲで知られる本州最大の湿原「尾瀬」や関東の水源でありキャニオニングなども楽しめる「利根川」などの「自然」、(3)標高10~1400メートルに耕地が広がり、冬野菜の代表である「下仁田ねぎ」をはじめとした豊富な農産物に支えられたおいしい「食」など、リトリートの要素を満たすぜいたくな環境が整っています。

 ゆったりと流れる時間に身を委ね自分と向き合うことで、ストレスを抱えた心と身体を解きほぐしたり、大自然と触れ合い、あえて何もしない時間を楽しむなどいろいろな楽しみ方ができます。当協会でも自分探しのきっかけとなるような「新しい魅力」の「発見」に努めています。その例を二つ紹介します。

 最初は、昭和40年代の雰囲気を色濃く残すレトロな温泉ランキング1位(じゃらん主催)の四万温泉を40年以上在住の方と温泉街を探訪するツアーです。ガイド本にも出ていないディープな場所の紹介や地元の方との出会いや語らいをはじめ、運が良ければ、カモシカやニホンザルなど野生生物にも出会えます。二つ目は、1893年に開通した信越本線の難所として有名であった横川―軽井沢間(北陸新幹線開通により1997年に最終運行)の歴史的価値と峠越えの困難さを体験できるウオーキングツアーです。スポーツミックスの文化観光として、2018年からスタートし、既に6千を超える方に参加いただいています。この春にはさらに、夜の森(廃線)を舞台として、プロジェクションマッピング技術などを活用し、「光」と「音」、「映像の物語」を五感で楽しむ、体験型プログラム「MELODIC LIGHT WALK」も加わりました。

 このほかにも、自分を取り戻すためのさまざまなプログラムがあります。ぜひ自分を探しに群馬を訪れてみませんか。

 

 
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