「世界をリードする国際航空ハブ」へ ── キャセイグループが仕掛ける香港の大変革、1000億ドルの勝負


キャセイグループ、2年連続の堅調な業績を発表

1000億香港ドルの投資計画と100機以上の新型機導入で成長戦略を加速

キャセイグループは18日、2024年度(1月〜12月)の決算を発表した。純利益は99億香港ドルと、前年比1.0%増を記録し、2年連続で堅調な財務実績を示した。

グループの中核を担うキャセイパシフィック航空のパトリック・ヒーリー会長は、「2年連続で堅調な財務実績を達成できたことは、当社のグローバルチームの卓越した努力と献身の証である」と評価した。

決算発表の注目点は、キャセイグループが掲げる大規模な投資計画と成長戦略だ。同社は香港国際空港の第三滑走路の運用開始に合わせ、1000億香港ドル以上の投資を実施する方針を明らかにした。この投資には、100機以上の新世代航空機の導入が含まれており、すでに受領を開始している。

新型機の導入に加え、キャセイグループは顧客体験の向上にも注力している。アリア・スイートや新しいプレミアム・エコノミークラスなどの最先端の新客室、新たな旗艦ラウンジ、そしてデジタル革新の導入を進めている。

ネットワーク拡大も積極的に推進しており、2025年内に11都市を追加することをすでに発表している。キャセイパシフィックと香港エクスプレスは、2025年内に世界100以上の目的地への旅客便を運航する計画だ。

2024年の業績を支えた要因として、キャセイカーゴの好調な実績が挙げられる。貨物取扱量は前年比11%増加し、収益(イールド)も約3%向上した。特に、昨年後半は強力な電子商取引需要が主要な牽引力となった。

一方、旅客部門では、キャセイパシフィックと香港エクスプレスを合わせた旅客数が前年比30%以上増加したものの、市場へのフライト増便に伴い、旅客収益は正常化の傾向を示した。キャセイパシフィックでは収益が12%減少し、香港エクスプレスではさらに顕著な23%減となった。

ヒーリー会長は、「香港を本拠地とする航空グループとして、香港、中国本土、そして世界をつなぐ世界をリードする国際航空ハブとしての香港の地位を高めるよう今後も一翼を担っていきたい」と述べ、グループの成長戦略が香港の競争力強化にも寄与する考えを示した。

 
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