「地域づくり表彰」、国交大臣賞に厚真町・勝浦町・薩摩川市の団体 24年度は9団体が表彰


徳島県勝浦町の「坂道マラソン」

徳島県勝浦町の「坂道マラソン」

 国土交通省は11月14日、創意工夫ある地域づくりの優良事例を表彰する「地域づくり表彰」を発表した。41回目となる2024年度は全国各地から45団体が推薦され、そのなかからそれぞれの課題解決を契機に地域の持続可能性の向上・拡大に繋げている取組を実施している9団体を表彰した。

 このうち最優秀賞にあたる国土交通大臣賞は、北海道厚真町の「共助型困りごと解決サービス『ミーツ』」、徳島県勝浦町の「さかもと元気ネットワーク」、鹿児島県薩摩川内市の「東シナ海の小さな島ブランド株式会社」の3団体が受賞した。

 「共助型困りごと解決サービス『ミーツ』」は、住民の困りごとを電話またはLINEで依頼、それをデジタル化し、地域の協力者に配信して対応可能な人とマッチングするサービス。あえて電話でも依頼できるようにするという「敷居の低いDX」で、地域の課題解決と新たな交流、地域課題の可視化を同時に実現する「地域生活圏」の形成に資する事例として評価された。

「ミーツ」を訪ねた町民と記念撮影

[ミーツ」を訪ねた町民と記念撮影

 「さかもと元気ネットワーク」は、山あいにある地区というハンディを逆手に取った「坂道マラソン」をはじめ、地域のハンディやポテンシャルを活かしたユニークなイベントを若者中心で企画運営。地域外からのボランティアの助けも得て実施しており、地域総掛かりで楽しくできることを考え、地域の資源など「いまあるもの」を活用し、足りない人手は地域外の協力も得て新たな関係人口づくりにつなげていることなどが評価された。

さかもと着物祭り

さかもと着物祭り

 「東シナ海の小さな島ブランド株式会社」は島の原風景を取り戻すため、古民家の再生・店舗化に加え、宿泊施設、通販、農業など17の多様な事業を展開。島の移住者の相談を受けるほか、近隣の隣島と連携して課題解決をめざす「鹿児島離島文化経済圏」も立ち上げ、島同士の連携により次世代へつなぐ島の経営に取り組んでいる。島の風景を守るため、経済の島内循環を生む多業種を展開するとともに、若い移住者などの若者の雇用を創出した点などが評価された。

「鹿児島離島文化圏」を立ち上げた

「鹿児島離島文化圏」を立ち上げた

 受賞した9団体は以下の通り。

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