山形県米沢市の米沢四季のまつり委員会(会長・中川勝米沢市長)が主催する「米沢上杉まつり」が4月29日~5月3日に行われた。甲冑(かっちゅう)姿の市民ら約720人が合戦の模様を再現するなど、戦国時代の歴史絵巻が、国内外から訪れた約7万人の観客を魅了した。
祭りのハイライトは5月3日、戦国時代最大の戦いと言われる「川中島合戦」の再現。同市の松川河川敷緑地公園を舞台に、市民らが上杉謙信と武田信玄の両軍の武将などに扮して参加した。一斉射撃で合戦がスタート。謙信役が単騎で敵陣に斬り込み、信玄役が軍扇で受け止める「三太刀七太刀」の場面では大きな歓声が上がっていた。
中川市長は「米沢は上杉の城下町として繁栄し、歴史、文化が築かれてきた。この文化(まつり)を礎に、市の発展に結びつけていく」と話していた。
まつりでは、謙信が不正不義を正すために軍神を招き迎える儀式や、出陣の儀式なども行われた。
米沢市の上杉博物館では、桃山時代を代表する画家、狩野永徳筆の「国宝・上杉本洛中洛外図屏風」とともに、直江兼続の書状などを展示する特別展も行われている。