「新年度を回復の1年に」 旅館協会関東支部連が通常総会


あいさつする渡邊会長

 日本旅館協会関東支部連合会(渡邊幾雄会長、378会員)は17日、ホテルかずさや(東京都中央区)で2022年度通常総会を開催した。会費を通常の半額徴収し、委員会やセミナーの開催を通して会員への有益な情報の提供、同連合会の安定的運営を目指す方針を示した。新年度を回復の1年とするための情報環境整備を目的としてメールアドレスの提供、宿泊実績調査への参加協力も会員に向けて訴えた。

 渡邊会長(栃木県・やまの宿下藤屋)は冒頭、関東の宿泊施設や会員の現況について「県民割が実施されているが東京は除外されるなど、都県間で会員施設の誘客、集客にばらつきが見られる」と述べ、「東京オリ・パラを見越して設備投資を行った施設もあるかと思われるが、入り込みが回復せず、どうしていくべきか悩んでいるところも多いと思う。本日はいろいろな意見を交えながら、会員の皆さまと、当連合会の発展を目指していきたい」と伝えた。協会本部が昨年度まで会費を減免し、今年度からは通常の半額(8500円)を徴収予定である点にも触れ、「会員各位、経営的に厳しいことは承知しているが、当会の存続のためにもご理解いただき、ご協力をお願いしたい」と呼び掛けた。

 同会には阿達雅志参議院議員、国土交通省関東運輸局の岡村清二観光部長が出席し、講演を行った。阿達議員は菅内閣での内閣官房首相補佐官時代の、Go Toトラベル事業をはじめとする観光施策に関するエピソードなどを話した。

 岡村部長は現在同局が関東の観光振興策の一環として行っている「江戸街道プロジェクト」について説明した。「他地方と比べ、関東はブランディングがまだ不十分だ」と分析し、街道沿いの歴史的な観光資源、食や文化などの魅力的なコンテンツを活用する同プロジェクトの意義を説明した。

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