日本の文化である「おもてなし」の心と技術を育む「日本の宿 おもてなし検定」で第1回の上級試験が実施され、5人が合格した。同検定は日本旅館協会、全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会、日本観光振興協会、JTB協定旅館ホテル連盟などで組織される「おもてなし検定委員会」(後援=観光庁、厚生労働省)が運営しており、6日の同委員会で上級資格者を決定した。
合格者は、塩田紀久代さん(山形・つかさや旅館)、喜多愛さん(由布院・亀の井別荘)、中田明美さん(宇奈月温泉・延楽)、佐野好美さん(伊豆・ホテル銀水荘)、横尾小百合さん(伊香保・ホテル木暮)。上級試験に受験資格がある中級実技研修・実技試験合格者90人のうち、27人が今回申し込み、作文と面接の審査により5人が合格した。
上級資格は、「お客さまの期待を超える『和のおもてなし』を提供することで高い満足度と評価をいただけると同時に、時としてお客さまに感動を与えることにより旅館・ホテル自体の価値向上につなげられるレベル」と定義されている。試験では「和の文化の立ち居振る舞い」といった実務能力や「お客さまの表情や言動から、その真意を読み取れる」といったニーズ把握能力など九つの能力・資質を判定した。
おもてなし検定は2008年からスタートし、09年から宿泊業界団体全体の資格・検定制度としての取り組みが進められている。
今年度は第8回初級試験と第7回中級試験が9月13日から30日までの期間にインターネット上で行われる。8月12日まで申し込みを受け付け中。初級試験と中級試験の合格者には合格証と合格バッジが贈られる。
試験に関する問い合わせは同検定委員会事務局(JTB総合研究所内)TEL03(6722)0750まで。