観光庁をはじめ官民を挙げて東北への旅行需要を喚起するキャンペーン「東北観光博」。集中的に旅行者を迎える拠点として位置づける観光ゾーンに「気仙沼ゾーン」(宮城県気仙沼市)が加わった。気仙沼ゾーンのオープンは15日。「震災を乗り越え、『海と生きる』気仙沼」をテーマに地域が主体となって誘客に取り組む。
気仙沼ゾーンは、観光情報の提供や周遊スタンプ帳の配布などを行う「旅のサロン」を気仙沼駅前観光案内所に設置。地域のおもてなしの拠点「旅の駅」は、気仙沼大島観光協会、復興商店街「南町紫市場」、唐桑半島ビジターセンターに置いている。
気仙沼ゾーンの情報は、東北観光博のポータルサイトなどから発信する。買い物市場、飲食街として復興を目指す南町紫市場、ガイド付きの観光コースなどを紹介していく。
ゾーンのオープンについて気仙沼市の菅原茂市長は「気仙沼の面白さは何と言っても『人』。震災に負けず、一生懸命に生きている人こそが地域の宝。この宝をぜひ見に、そして会いにきてほしい」とのコメントを発表している。
東北観光博は、国土交通相を委員長とする実行委員会が主催。今年3月にスタート。東北全体を博覧会場に見立て、観光振興を通じて震災からの復興を目指している。
観光ゾーンは、沿岸部の復旧、復興などに伴って8月にみやこゾーン(宮城県宮古市など)がオープンし、今回、気仙沼が加わったことで計30ゾーンになった。東北観光博の期間は来年3月末まで。