
試飲会
流通科学大学の学生たちが、神戸とホテルオークラ神戸の新たな魅力づくりに取り組んでいる。双方が持つ魅力を組み合わせて宿泊プランやオリジナルカクテルなどを企画。同ホテル経営陣らへのプレゼンを経て、このほどカクテルの商品化に向けた試飲会を行った。今後今春をめどに発売される予定だ。
同大学では産学共創・社会連携プロジェクトを推進しており、今回の取り組みもその一環。人間科学部観光学科の伊賀尚武特任教授がホテルオークラ神戸に働き掛け実現した。
プロジェクトは昨年9月から始動。神戸とホテルオークラ神戸それぞれが持つ魅力的な資源は何か、ホテル見学などを通してさまざまな角度で洗い出しを行い、神戸についてはコーヒーや日本酒、ジャズや夜景、六甲山など、同ホテルについてはホテルロビーの雰囲気や日本庭園、オークラブランドや最高のサービスを提供する人材などを魅力としてピックアップ。双方の魅力を組み合わせて企画した、六甲山のハーブなどの地元素材を使ったドリンク、トレッキングなどを組み合わせたメディカルツーリズムプランなどを、昨年12月には石垣聡同社社長らに向けて発表。同ホテル内で商品化に向けた検討が行われていた。
今回商品化に向け試飲を行ったのは、灘五郷の日本酒と神戸の食文化と切り離せないコーヒーを使い、同ホテルのナンバーワンバーテンダーがアレンジしたカクテル2種。2月20日に同ホテルの「メインバーエメラルド」で行った試飲会=写真=では、メインバーエメラルドでマネージャーを務め、日本ホテルバーメンズ協会の最上級資格「HBAマスターバーテンダー」を持つ冨士谷直樹氏が、学生考案のカクテルレシピを元に再構築したカクテルを作成。学生たちは、冨士谷氏の技術とプロのカクテルレシピの完成度の高さを体験した。カクテルの原案を考えた同大3年の八木美頼さんは「家で作ったカクテルとは違い、コーヒーと日本酒の香りが感じられ、見た目もきれいで感動した」と語った。
同ホテルではカクテル2種を春ごろ発売する予定のほか、今後も提案を受けた企画の商品化を検討する予定だ。
伊賀教授は「商品化の機会は、学生にとってなかなかない貴重な機会であり非常にありがたい。今後も連携して魅力発信に取り組めれば」と意欲を語った。
試飲会