化粧品メーカー大手のポーラ・オルビスホールディングス(東京都中央区)は、今年4月から温泉の美容成分に着目し、温泉の美肌効果を科学的に実証する独自サービス「美肌温泉証」を本格的に展開している。
「長年の化粧品研究で培った肌科学の知見・技術で温泉の魅力を高め、地方創生・地域活性化に加えて、日本の基幹産業である観光業界への発展に貢献できれば」と同社。
現在、老舗高級旅館や温泉自慢の宿を中心に採用され、全国の温泉施設からの問い合わせも急増している。
温泉に入浴すると「肌がうるおう」などの声を耳にする一方で、その有用性を科学的に裏付けるデータは皆無に等しかった。
そのため、同社グループでは2021年から温泉が肌に及ぼす影響を研究し、科学的なデータを取得して効能を訴求する取り組みを促進してきた。
新サービスの美肌温泉証は、同社の研究員が温泉地に直接足を運び、実際に利用者の入る浴槽に注がれるお湯を採水する。「一般的な泉質分析では源泉で採水したお湯を用いるが、それでは入浴した時の正確な美肌効果の実証は難しい」と話す。
次に、1回の入浴で実感できる美肌効果を確認するために、ポーラ・オルビスグループで実績のある肌科学研究に基づいた角層と皮脂の評価を実施。同時に、含有する成分・イオンの面からも体系的に判断する。
この評価法の結果を照らし合わせ、温泉の「美肌効果」を(1)湯磨きピーリング温泉(2)メルティング浄化温泉(3)ほぐしブースター温泉(4)美整リペア温泉(5)バリア・オアシス温泉(6)エクスプレス潤化温泉の6種類から認定する。
その後、温泉の美肌効果を認証する「美肌温泉証」の発行と、科学的に裏付けの取れた分析報告書を進呈する。
費用は、美肌温泉認証一式(浴槽のお湯の分析、美肌効果の認定、認証マークの利用など)税込み46万2千円で、有効期間は5年間。「美肌温泉証の取得で、新たな収益源の確保につなげてほしい」と言う。
この件についての問い合わせ先は、ポーラ・オルビスホールディングス美肌温泉プロデュースタスクフォースTEL070(1484)7365。
美肌温泉証(見本)