
スピークジャパン合同会社は3月31日、「日本人の英会話ポテンシャル実態調査」の結果を発表した。訪日外国人の7割が日本人の英語を「意外と理解しやすい」と評価。一方で、日本人の半数近くが外国人に話しかけられても「英語で伝える自信がない」と断る実態が明らかに。日本人の英語力に対する自己評価と外国人の評価の間に大きなギャップが存在することが判明した。
外国人の7割が日本人の英語を高評価
調査によると、訪日前に「日本人の英語力は低い」と考えていた外国人は約半数(49.2%)だったが、実際に日本を訪れてみると、70.0%が「日本人の英語は意外と理解しやすい」と評価。日本人の英語力は、世界的に見ても決して低くないことが明らかになった。
一方で、日本人の側は英語に対する自信のなさが顕著だ。外国人に話しかけられて断った経験がある日本人は45.8%に上り、その理由として76.5%が「英語で伝える自信がなかった」と回答。外国人相手に英語で言いたいことを伝える自信がある日本人はわずか7.7%にとどまった。
この結果について、麗澤大学外国語学部教授の森秀夫氏は「日本の英語学習は『インプット中心』で、実際に英語を話す機会が限られている」と指摘。「正確さにこだわるよりも、まずは簡単な表現でもよいので、間違いを恐れずに話してみることが重要」とアドバイスする。
早稲田大学国際学術院・国際教養学部准教授の鈴木祐一氏も「間違いから学ぶプロセスが英語力アップに欠かせない」と強調。「対面で話すことに心理的抵抗があるのであれば、まずはアプリなどで英会話練習を始めることは効果的な学習法」と提案している。
調査では、英語を話せなくても外国人とコミュニケーションが取れそうな芸能人として、出川哲朗が1位に選ばれた。身振り手振りを交えたコミュニケーション力が評価されたものと見られる。